アインシュタインは常識を超えた
奇想天外な天才物理学者アインシュタインは、自分の事を「人より少し好奇心が強かっただけだ」と言っています。
アインシュタインの軌跡
そんな、人より少しだけ強い好奇心や発想が、世界を変えノーベル賞まで受けていますが、彼も決して恵まれた環境で生きてきた訳ではありませんでした。
アインシュタインは、ドイツで産まれましたが、その後、スイスへ渡り、それから再びベルリンに戻り、相対性理論を発表するのですが、ユダヤ人であるがゆえに風当りも強く、ベルギーを経てアメリカに渡りました。
生きて行く場所を変えることはあっても、自分の好奇心や探求心を捨てることはありませんでした。
アインシュタインと言えば、相対性理論。ドイツ生まれの理論物理学者で、「天才」の代名詞のような人物で有名です。
来日した際には「ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が記した美しい日本を実際に自分の眼で確かめることと、科学の世界的連携によって国際関係を一層親善に導くことが訪日の目的である」と語っています。
天才科学者のアインシュタインが小泉八雲の描く世界観を愛してくれていたのは少し意外ですね。
また日本人に対しての印象として、息子にあてた手紙において「私が会ったすべての人々の中で、日本人が一番好きだ。謙虚で物分かりや察しがよく、技術に対する勘があるから」と感想を述べていて、大の親日家でもありました。
アインシュタインの日本に対する印象に惹かれ、車いすの物理学者「スティーヴン・ホーキング」の訪日もその後実現されました。
アインシュタインの舌だし写真の真相
アインシュタインが舌を出しているもっとも有名なあの写真は、72歳の誕生日に、通信社のカメラマンから「笑ってください」というリクエストに、普段笑顔を見せない彼が、危うく応えそうになったのです。
そこで、とっさに笑顔を隠そうとしたため、舌を出した表情が撮られたというのが真相です。
しかし、その写真は、アインシュタイン本人もその写真が大層気に入って、9枚も焼き増しを頼んだとか。
また、服装に気を遣うのを嫌い、当時の靴下はすぐに破れてしまうため嫌いで、常に靴を素足のまま履いていたようです。
アインシュタインの白衣を着て、ボサボサの白髪に素足に靴の姿が、天才科学者のイメージになって、その後映画やアニメにも影響しています。
ロングスリーパーだったことも有名で、睡眠時間は10時間だったそうです。脳は使った分だけ休ませる必要があったのかもしれません。
天才アインシュタインが残した名言
そんなアインシュタインの残した名言の中にも、生きる勇気を与えてくれる言葉や、目から鱗の言葉もたくさんあります。
あなたが心に残る言葉はどれでしょうか?その言葉こそが「あなたが今求めている答え」なのかも知れません。
日常生活でのしがらみや一般的な常識に縛られていると理解しがたい、常識を超えた名言といえると思います。
・自分自身の目で見、自分自身の心で感じる人は、実はとても少ない。
・どうして自分を責めるんですか?他人がちゃんと必要な時に責めてくれるんだからいいじゃないですか。
・天才とは努力する凡才のことである。
・私は、先のことなど考えたことがありません。すぐに来てしまうのですから。
・挫折を経験した事がない者は、何も新しい事に挑戦したことが無いということだ。
・私には特別な才能などありません。ただ、ものすごく好奇心が強いだけです。
・空想は知識より重要である。知識には限界がある。想像力は世界を包み込む。
・蝶はモグラではない。でも、そのことを残念がる蝶はいないだろう。
・常識とは十八歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう。
・情報は知識にあらず。
・兵役を指名された人の2%が戦争拒否を声明すれば、政府は無力となります。なぜなら、どの国もその2%を越える人を収容する刑務所のスペースがないからです。
・何かを学ぶためには、自分で体験する以上にいい方法はない。
・6歳の子供に説明できなければ、理解したとは言えない。
・人の価値とは、その人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる。
・人生には、二つの道しかない。一つは、奇跡などまったく存在しないかのように生きること。もう一つは、すべてが奇跡であるかのように生きることだ。
・成功者になろうとするのではなく、むしろ価値のある人間になろうとしなさい。
・同じことを繰り返しながら、違う結果を望むこと、それを狂気という。
・知識人は問題を解決し、天才は問題を未然に防ぐ。
・優れた科学者を生み出すのは知性だと人は言う。彼らは間違っている。それは人格である。
・ある年齢を過ぎたら、読書は精神をクリエイティブな探求から遠ざける。本をたくさん読みすぎて、自分自身の脳を使っていない人は、怠惰な思考習慣に陥る。
・可愛い女の子と一時間一緒にいると、一分しか経っていないように思える。熱いストーブの上に一分座らせられたら、どんな一時間よりも長いはずだ。相対性とはそれである。
・男は結婚するとき、女が変わらないことを望む。女は結婚するとき、男が変わることを望む。お互いに失望することは不可避だ。
・無限なものは二つあります。宇宙と人間の愚かさ。前者については断言できませんが。
・私の学習を妨げた唯一のものは、私が受けた教育である。
・この世は危険なところだ。悪いことをする人がいるためではなく、それを見ながら、何もしない人がいるためだ。
いかがでしたでしょうか、何か心に刺さった言葉はありますか?
一般的な常識の外から物事を見ることが出来た人という印象です。
相対性理論は真から理解できなかったとしても、アインシュタインの残した言葉にはいくつも、心に残るものがあるのではないかと思います。
科学者としての苦しみ
第二次世界大戦では、自分の理論が戦争兵器に利用されたことに苦しみ、広島と長崎の原爆投下には大きなショックを受けたと言います。
ここでひとつ誤解を解いておきますが「アインシュタインが原子爆弾の開発者」と言われることもあります。
しかし、質量とエネルギーの関係式:E=mc²を原子爆弾の源のように扱われることがありますが、この式はあらゆるエネルギーについて成り立つ式であり、特に原子力だけに関係した公式ではありません。
ただし、「近い将来にウラン元素が新たに重要なエネルギー源になるだろう」とルーズベルトに手紙を送っているのは事実です。
当時、同じような研究をドイツでも行っており、その当時、ドイツに先を越されるということがどういうことなのかを、もっとも理解し恐れる者の一人でもありました。
アインシュタインのこの手紙が原爆を開発する引き金になったのではないのかと本人は苦悩します。
アメリカに滞在中の湯川秀樹のもとを訪ね、「アメリカは、原爆で何の罪もない日本人を傷つけてしまった。ごめんなさい。許してください」と号泣したといいます。
この姿を見た湯川は「学者は研究室の中が世界のすべてになりがちだが、世界の平和なくして学問はない」という考えに至り、世界平和のための運動に力を入れるようになりました。
アインシュタインは、原爆の発明者ではないものの、原爆に加担してしまったのではないかという、科学者としての苦しみが亡くなるまで続きました。
晩年「もしヒロシマとナガサキのことを予見していたなら、1905年に発見した公式は破棄していただろう」と語っています。
ここで1905年に発見した公式とは、相対性理論のことで、この発見により科学は著しく発展しました。原爆が日本に投下される40年も前の話です。核分裂に関する理論ではもちろんありません。
科学が戦争に利用される世の中を嘆き、「科学技術の進歩というのは、病的犯罪者の手の中にある斧のようなものだ」と警鐘を鳴らしました。
倫理よりも科学の進歩が進んでしまうというのは恐ろしいことです。
科学者は、自分の研究や発見が正しく使われて、人類にとって進歩する大きな宝であって欲しいと願っているものですが、政治家や経済の発展を考える人は、必ずしもそれを同じ思いで使うとは限りません。
「人類にとって」という科学者の思いが、「国にとって」にすり替わってしまうのです。
人類は、神の畏れを知らぬかのように、科学を軍事に利用してきました。
アインシュタインの単純な探求心から来た、ノーベル賞を獲得するほどの科学の発見が、平和や人類が豊かになる為でなく、戦争にも使われた事へのショックや絶望感は、私たちには理解出来ないかもしれません。
もし第三次世界大戦が起こったら、どのような兵器が使われると思いますか?」というインタビューを受けたアインシュタインは「第三次世界大戦についてはわかりませんが、第四次大戦ならわかります。石と棍棒でしょう」と答えました。
科学者であるアインシュタインの言葉であるがゆえに、リアルに人類の未来を語っているようで恐ろしいですね。この恐ろしい答えが現実とならないように願うばかりです。
「好奇心」が世界を変えるという事
アインシュタインは好奇心というものについてこう述べています。
-なぜ自分が疑問を抱いているかを考えるために立ち止まってはいけない。大事なことは疑問を持つことを止めないことだ。好奇心はそれ自体で存在意義があるのです。
人は「永遠」ということや「人生」に関して、また驚くべき現実の構造の神秘について気が付き考えると、必ず畏怖の念にとらわれるものです。毎日このすばらしい神秘のたとえほんの僅かでも理解しようと努めることができれば、それで十分なのです。聖なる好奇心を失ってはいけません。
成功した人間でなく、価値ある人間になろうと努めなくてはなりません。
今日では人生において自分が投資した以上の見返りを得たものが成功者と見なされています。
しかし価値の分かる人間は、見返りを受け取るのでは無く、多くのお返しをする人間が本当の成功者なのです。-
好奇心を突き詰めて、科学的な進歩に貢献できたという事が、ノーベル賞をもらう事よりも価値があったということなのでしょう。
自分という人間が何した人かなんてたいしたことではないのかもしれません。
たんなる成功者ではなく、価値ある人間になろうとしながらも、いつまでも好奇心を持ち、自分の好奇心に素直に従って生きていきたいものです。
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