有名人の名言

エアーウィーヴの高岡本州の経歴や名言から学ぶ成功術!

高岡本州(たかおか もとくに)という名前を知らなくても「エアーウィーヴ」という名前は聞いたことがある方は多いと思います。あの浅田真央をCMに起用して知名度を上げた高反発マットレスの会社の会長兼社長です。

絶体絶命の窮地に陥った親族会社を受け継ぎ、まったく異業種の寝具業界で成功を遂げた高岡本州。彼の経歴や名言から成功術を学んでみましょう。

高岡本州の経歴

社長名鑑

生い立ちと経歴
1960年7月20日に愛知県名古屋市に産まれる。
1983年名古屋大学工学部応用物理学科卒業
1985年慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程修了
1985年日本高圧電気株式会社入社
1987年スタンフォード大学大学院留学経済システム工学科修士課程修了
1998年日本高圧電気株式会社 代表取締役社長就任(現任)
2004年中部化学機械製作所(後のエアーウィーヴ)設立
2007年株式会社ウィーヴァジャパン(後のエアーウィーヴ)代表取締役社長就任
2015年株式会社エアーウィーヴ会長兼社長に就任

高岡本州が父親の経営していた配電機器メーカーである日本高圧電気の2代目社長に就任したのは37歳の時、1998年でした。その時に同時に伯父が経営する押出成形機メーカーの経営も任されました。

その会社は競合に押され事業をそのまま続けるのは絶望的でした。

しかし、その伯父の会社は日本高圧電気の株も所持していましたので、倒産でもしてその株が放出でもされると、日本高圧電気の経営にも影響することにもなりかねませんから、潰すわけにもいかなかったのです。

とにかく経営が成り立つためには機械の製造業は諦めるしかないと見切りをつけて、何か新しいことを始めようと思いついたのが、押出成形の工場の技術を利用して出来たクッションの売り込みでした。

高岡本州自信が若い時に交通事故でむち打ちになった経験があり、寝返りを打つのにも苦労したことを思い出し、ベッドメーカーに売り込みを掛けました。

体に負担の掛からない良い素材ならば売れるのではと思ったのです。ですが、みごとに目論見は外れました。寝具業界では、マットレスの素材から自分のところで製造しているメーカーはほとんど無かったのです。

要は、ブランドの力と、後は売り場面積をどのぐらい確保しているかで決まるのでした。
消費者がベッドを買う時は、ほとんどがブランド名で決めて、一度買うと早々買い換えないので他のものを試す機会があまりありません。

ですからベッドメーカーは消費者の確保には、売り場にどれだけ展示出来るかが勝負となり、マットレスの素材に新しいものを使ってみるという必要性を感じていなかったのです。

エアーウィーブの誕生

ベッドメーカーなどに素材を売ることが困難ならば、自らマットレスを作って寝具メーカーになってしまおうと決意します。

こうして寝具メーカーとしての挑戦が始まり、商品化したのが「エアーウィーヴ」です。独自の開発素材を使って、折り畳み可能なパッドであれば、売り場面積でしのぎを削る寝具売り場の片隅にでも置いてもらえるのではとも思ったのです。

しかし、販売開始から3年間は赤字続きで伯父の会社を任せると言った父からも厳しく責められ、資金のサポートも受けられなくなりました。

それまででも、高岡本州は睡眠の研究を続けていました。ブランド力を高めるには、単に広告を打って知名度を上げるのではなく、実績を作り、一流の人からエアーウィーヴを認めてもらい薦めてもらえるような評価が必要だと考えます。

エアーウィーブの転機は浅田真央

オリンピックの選手が、こぞってエアーウィーヴを使いたいと言ってもらえるような商品を作りたい、という思いで研究を重ねました。その結果、トップアスリートの愛用者が少しづつ増えていきました。

エアーウィーブ浅田真央さんとの対談

また、高級旅館や航空会社などへの納入の実績も出来ました。そんな時にたまたま、遠征先に行く浅田真央が手の甲に「マットレス」と書いてあったのがテレビの放送で流れました。

浅田真央と言えば、フィギュアスケート界のトップ選手でした。

2010年バンクーバーオリンピックの銀メダリストであり、2014年にはソチオリンピック日本代表です。

2008年、2010年、2014年と世界選手権優勝。グランプリファイナルも優勝4回と数々の輝かしい実績を持つフィギュアスケート界では国民的アイドルのような存在です。

その浅田真央曰く「遠征先に行くときに忘れないように」と書いたそうです。

高岡本州はすでに浅田真央がエアーウィーヴを愛用していることは知っていましたが、この映像を見て心に決めました。

国民的ヒロインの浅田真央が強く気に入っている商品であるということは一番のPRになる!

こうして、浅田真央をCMに起用することでブランド名の知名度を一基に押し上げ、売り上げも劇的に貢献しました。

その後、プロテニスプレーヤーの錦織圭や、歌舞伎界から坂東玉三郎など、睡眠にこだわる一流の人が選んだ愛用品としてイメージは確立していきました。2014年にはついに115億円の売り上げを突破しました。

高岡本州が次に目指したのはアメリカ

国内での成功を踏み台に次には米国市場を目指しました。2014年のソチオリンピックでアメリカのアスリートにエアーウィーヴを供給した実績もありましたから、2016年のリオデジャネイロのオリンピックに掛けて20億円以上も投資し、ビッグチャンスを狙ったのでした。

しかし、結果は失敗を認めざるを得ませんでした。

失敗の一因として、米国内での広告に選んだ電通の失態が大きいと言われています。まずウェブサイトがリオ五輪が始まっても完成しませんでした。

電通に任せていても進まないので、開発ソースを引き取り別会社に依頼しましたが、ホームページの完成は12月までずれ込んだのです。

また、リオ五輪の開催中の8月に前月対比10倍でウェブ広告を依頼したにも関わらず、売り上げは1.5倍の伸びにしかならず、不審に思って調査すると、リターゲティグ広告という関心の高い消費者に何度もアプローチするという精度がとても低いということが判明。

アメリカ大手ECサイトに出るはずだった広告も出稿されていなかったことも判明しました。原因は、電通だけでは無いのかも知れませんが、当初計画した売り上げの半分にも行かなかったことで資金繰りが悪化し、アメリカへの進出は失敗の結果になりました。

電通からは広告の不手際があったことを認める謝罪文と、残りの支払代金の1億円弱を支払わなくても結構ですとの対応しかありませんでした。

高岡本州は、電通とは仕事上の重要なパートナーでもあり、敵対するつもりは無いとして、この件を公に話すことはありませんでしたが、関係者の話では、多額の損害を被ったことへの賠償は求めているものの、電通はこの件をもはや放置しているかのように、滞っていて話は進んでいないようです。

2017年にはこのアメリカ進出の失敗により、赤字計上に追い込まれてしまいました。更なる躍進を狙ってのアメリカ進出が思いもよらないことに足元をすくわれて大きな誤算を産みました。

高岡本州は睡眠を変える

高岡本州は海外進出も諦めないと言っています。次は、現地企業と組んでネット販売に限定して展開しようと考えているようです。

前回のアメリカの失敗でも学んだことは多く、折り畳み可能なマットレスよりもベッド用マットレスの方が需要が高いと見込んで開発したものが国内でも今後成長が見込めることです。

また、寝具一式をエアーウィーヴで完結する試みを始め、今後は形や硬さを変えて、更に睡眠の研究も進め、睡眠の質を上げる努力を今後も続けると宣言しています。

睡眠に問題を抱える人が多い現代社会。睡眠の質を上げるための様々な商品が急激にテレビのCMに流れています。この商機に再び大きな復活を遂げて蘇ることを期待したいところです。

高岡本州の名言

高岡本州は経営者として、数多くの名言といえる言葉を残していますのでここでご紹介したいと思います。

・ベッドに入った瞬間の寝心地よりも、朝起きた時の「寝起き感」を重視して商品開発を行ってきました。睡眠の世界をもっと知ってもらうことによって、多くの人が活き活きとできる社会をつくりたいのです。

・モノがいいのに売れない理由はマーケティングや売り方が悪いだけなんです。だから、売り方さえ変えればいいのです。

・大金を積んで、有名人を広告に起用するという方法を、否定するわけではありませんが、それは一時的に売り上げが伸びても、後が続かないと思ったのです。それよりも、本当に商品に惚れ込んでもらった方が説得力は強くなるし、商品も長く売れると確信します。

・経営者は結果を出すこと以上に考えなくてはならないのは、会社を継続させることです。

・会社は革新を1回すればもう出来ないというわけではありません。そうして生き残ることができるなら何度でも「創業」してもいいのです。

・エアウィーヴはいい製品ですが、技術はいつか時代と共に陳腐化するでしょう。でも世界トップのアカデミアや一流のアスリートと積み上げてきたデータとブランドは誰もコピーすることはできません。当社の強みはそこにあるのです。

・睡眠のための道具を売るというのではなく、睡眠の質を提供するのです。質を売るというのは、睡眠に関する課題を解決して、翌朝の活力を得るために、必要なものを提供していくという考え方なのです。

高岡本州とエアーウィーブの今後

国内市場もライバル続出で業績が一時伸び悩みましたが、最近は新商品を相次いで発表。
前年度比10%を超える伸びになったようです。

また、医療分野や介護分野にも進出し、大学病院では日本一のベッド数の愛知県の藤田医科大学病院への納入も決定と好調のようです。

東京オリンピックも絶好の商機で、選手村に2万床のマットレス納入の商談も進んでいて、しかもなんとそのマットレスは選手の体形に応じてカスタマイズ出来るものだとか言いますから進化は止まらないようです。

現在では国内中心に売上高を200億円を目標にしていて、2021年には上場の申請を目指しているとの事です。今後とも目の離せない楽しみな会社です。

睡眠はとても大事です。良い寝具を使えば短時間の睡眠でも回復します。逆にあまり良くない寝具で寝ても体の疲れはとれにくいです。

仕事が長時間で大変で、さらに副業で睡眠時間が削られてしまうという場合には、寝具にも気をつけたいですね。

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