有名人の名言

サントリーの佐治信忠の名言から学ぶ、非上場での成功術とプライベート

佐治信忠氏はサントリーはじまって以来の経営で成功しました。

彼の名言やプライベートから成功術が学べます。

サントリーホールディングス株式会社は国内の非上場企業の中では一番の大企業です。

2019年の連結売上収益予想は2兆5000億円を超えています。

企業が上場しない理由はいくつかありますが、株主の御機嫌取りをしなくて良いので、「自由な経営が出来る」ことと、

何と言っても「買収されない」ことではないでしょうか。

サントリーは長いこと創業者一族が社長をしてきました、非上場だからこそ続けてこれたのでしょう。

以前、キリンとの経営統合の話が破談になったのも最終的には、創業者が実権を手放さなかった事が理由なのではとも言われています。

ですが、現在、佐治信忠氏は会長に就任し、副会長に鳥井信吾氏が就き、社長には元ローソンの社長だった新浪剛史が就任しました。

創業者一族以外からの初めての社長就任です。

佐治信忠氏が創業者一族以外から社長を引っ張って来た狙いとは。

佐治信忠氏の名言やプライベートから成功術を紹介します。

佐治信忠氏の経歴

ニッケイスタイル ビールに執念の遺伝子

1945年に佐治敬三の長男として兵庫県に生まれます。

佐治敬三氏というのはサントリーの創業者である鳥井信治郎の次男で、小学生の時に訳あって母方の親戚と養子縁組をして佐治姓になっています。

訳あってと書くと、どんな訳があったのかと気になりますが、正確なことは分かりません。

推測の枠を出ませんが、養母となった佐治くにという方は、大変な資産家の名家で、逆にそのころ「壽屋」だった鳥井家は世界大恐慌も重なって、大変な経営難に陥り、親類である佐治くにを頼って資金援助を申し出たのでは無いかと言われています。

その時の密約で資金援助をする代わりに、係累のない佐治くにが敬三を養子にしたのではないかとの推測の話までは辿りつきましたが、真相は分かりません。

佐治敬三と、姓は変わりましたが生活はそのまま実の父母の元で育ちます。

実の兄が31歳の若さで早逝してしまい、父親の仕事を継ぐことになりました。

ですから、サントリーの社名は太陽の「SUN」と創業者の「トリイ」で「サントリイ」→「サントリー」となったのですが、佐治敬三氏の息子である佐治信忠はりっぱに鳥井家の一族です。

佐治信忠氏の母、つまり佐治敬三氏の妻は、工学者の平賀譲の三女なのですが、佐治信忠氏を出産後、産後の肥立ちが悪く21歳の若さでなくなってしまいます。

その後、佐治敬三氏は後妻を迎えて、娘を設けていますが、その娘はチェリストとなっています。

佐治信忠氏は甲陽学院高校卒業後、1968年に慶応義塾大学経済学部を卒業しています。

その後、アメリカのカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)経営大学院を修了し、1971年にソニー商事に入社しています。

3年ソニー商事に勤め、1974年にサントリーに入社し、1989年には副社長を経て、2001年にはサントリー4代目社長に就任します。

祖父の理念「利益三分主義」と「やってみなはれ」

祖父の鳥井信治郎氏が創業の理念として「利益三分主義」というものを掲げています。

事業による利益の三分の一は顧客に、三分の一は社会に還元する。

残りの三分の一を事業の拡大に使うとして、社会貢献を重要な要素と考えていました。

また、鳥井信治郎氏が病で静養していた際に、息子の佐治敬三氏が「ビール事業に進出したいのですが」と決意を言った際に、鳥井信治郎氏が述べた「やってみなはれ」は、以後サントリーのチャレンジ精神の基礎となっています。

サントリー創業家以外を社長に

日本経済新聞 新浪氏はやってみなはれの人

左が佐治信忠氏、右が新浪剛史氏です。

佐治信忠氏は創業者の祖父や、偉大な父にも臆することなく、改革し大きな業績を上げるために、創業家外から元ローソンの社長であった新浪剛史史を社長に据えました。

これは何故か?

国内では、人口の減少もあり、今後の成長はあまり期待できません。

ですから、グローバル化を目指さないと生き残れないのです。

でも今後のグローバル化を進めるにあたり、創業家の中に適当な人材が育っていなかったからでしょう。

グローバル化の成功とは、特にアメリカでの成功を意味しています。

アメリカのビーム社というバーボンウイスキーの世界トップブランドの企業の買収を計画していましたが、ビーム社の買収は、簡単な事ではありませんでした。

創業200年の歴史を持つ老舗のメーカーですから、新浪剛史氏は何度もアメリカに行き、時間をかけて説得しました。

そしてとうとう、日米合作の「リージェント」というウイスキーの発売にまでこぎつけ、そしてその後ビーム社の買収を成功させ、サントリーはスピリットメーカーでは世界3位にまでたどり着きました。

1兆6000億円と言われる、アメリカのビーム社の買収で一気にグローバル化を推し進めることが出来ました。

そんな新浪剛史氏の社長の任期は2020年までです。

その後、鳥井信治郎氏の早逝した長男の息子である鳥井信一郎氏(サントリー3代目社長)の息子の鳥井信宏氏が次期社長になるまでの間、新浪剛史氏が教育係となって、また創業家に社長の座が還ることになるようです。

Forbes2019の日本の富豪TOP10では、4位で1兆8430億円として佐治信忠氏の名前が入っています。

アメリカに販路を伸ばしたことによるグローバル化がだいぶ後押ししているのではないでしょうか。

佐治信忠氏の名言

結果を出してきたからこそ言える佐治信忠氏の名言は「かっこいい」の一言です。

・ 経営者側は物価を上げなければならないと言っていながら、懸命に安売り競争をしています。だから結局は経済が良くならないのです。

安売りは消費者のためにならないのです。もう少し利益を出すことを考え、税金を納めて社会に還元するという経営姿勢に転じていくべきです。

・「自由競争で勝ったらいい」という時代は終わったのです。経営者は、国のため、世界の人々のためにどうしたらいいかをもっと考えなければならない。

・2012年の東電値上げに関して「「東電にも事情はあるとは思いますが、あれだけの事故を起こしておいて、当たり前の顔をして値上げしますというのは遺憾。自らのコスト削減努力など、説明責任が欠如している」と述べました。

・パソコンのキーを叩けば、過去の記録はいくらでも出てきますが、明日のことはパソコンも教えてくれません。勘が働かなくなったら社長を辞めるべきです。

・誰にも聞かないし、誰かに聞いたってできません。

経営者にとって最も大事なのは勘というものです。この勘というものがきちんと働くかどうかなんです。誤解のないようにしておきたいのですが、もちろん、悪い予感がするといったようなたぐいの第六感というものではないですよ。普段から学んでいる勉強と経験から自分の中に蓄えてきたものが勘だと思います。この勘をどう磨いていくかが大事。どうすればいつも勘が冴えるか、それが経営者にとって重要。

・事業展開には数字に表れない時代への感性が必要なんで市場調査ばかり信用してはいけません。ヒットして初めて分かる理由があるのです。

聞いたってうまくいくわけじゃない。市場の声を聞けば成功するというのなら誰にでもできます。

佐治信忠氏のプライベート

銀座界隈によく出没する以外の情報が出てきません。

銀座のクラブではだいぶ高いお酒を飲んでいらっしゃるようです。

佐治信忠氏は徹底してご自分のプライベート情報を出していませんので、結婚しているのか、いないのかも不明。

今時珍しい方ですが、銀座のママとの浮名ぐらいしか出てきませんでした。

お相手は、銀座の老舗クラブ「麻衣子」のママと、もう一人は、8丁目のクラブ「R」のママ。

銀座で遊ぶ富豪の紳士は「絶滅危惧種」です。もしかしたら最後の生き残りかも知れません。

佐治信忠まとめ

サントリーの創業家一族で4代目社長。

普通なら、守りに入るのでしょうが、攻めの姿勢を崩さず、グローバル化の為に、創業家外から社長を召喚し、アメリカ進出の成功を果たします。

徹底してプライベートを出さず、それがまた一流感に拍車をかけています。

しかし、佐治信忠氏の遺産相続はいったい誰が。

結婚はしていなくても隠し子がいる可能性もあるのですが、すでに次期社長には従弟にあたる鳥井信宏氏が決まっているようですから、ここで隠し子スキャンダルでも出たりするとお家騒動になりかねませんから絶対に隠し通すでしょう。

まだお元気ですから余計な心配ですが、子供たちの育成支援にも力を入れてるようですので、慈善家となられるのかも知れません。

生まれた時から、すでにサントリーがあって貧困からのし上ってきた人ではありませんが、佐治信忠氏のような環境に生まれると「出来て当たり前」で世間の評価は厳しいものです。

守っていくだけでも大変なのに、更に企業を大きくしていった手腕に対しては、高い評価を受けることでしょう。

サントリーが日本を代表するメーカーとして世界でどこまで行けるのか楽しみです。

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